代償がなければ恋ではない:2000年4月号掲載分
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最終更新日:2014/05/14
霧島フォーラム「狂この頃」
フレッシュマンという言葉が聞こえてくる季節になりました。別れが終わったかと思うと今度は出会い。出会いはいつしか恋へと発展し・・・・、なんちゃって。先月宣言しましたように、「恋」と「愛」でございます。かくいう筆者ももういい年なんで、それなりに経験を積んできたわけだけど、そりゃもー、あーた、うんざりですわ・・・とかいっても一人はやっぱり寂しいもんだ。我々が学生時代~20代ってゆーのは、「硬派銀次郎」であるから、女の子に「お茶しない?」なんつーナンパな行為は暗黙の内に禁じられてるようなもので、コクるなんてことは弁論大会より恐れ多い事で、それをやるからにはホント、キンチョーしたもんだ。筆者の場合、過去に一度だけ告白したことがあり、そう、高一になったばかりの時、結局自分でいえず友達についてきてもらい代弁してもらった。今思えば、それがいけなかったんだろうなーと反省してるが、そりゃもー顔から脳みそが出てきそうなくらい恥ずかしかった。結果は見事に×。せっかくの反省も全然生きてない。なぜならそれ以降、意中の女性がいてもケシテうちあけることはなかったのだ。それでも不思議と彼女っつーのは常にいて、それなりにデートしたり、将来を語ったり・・しかし、筆者が思うに「愛」というのが存在したか?というと、どうもそうでない気がするのだ。筆者と同世代の人は既に結婚してる人が多いのでその分、人より数は多いと思うが、どれも「恋」にすぎなかったように思える。というのは、常に相手に対してなにかを求めていたからだ。いわゆる「代償」である。自分がこんなに好きだから、相手にもそれだけ好きでいて欲しいとか、自分はこれだけ尽くすから相手にも同じくらい、またはそれ以上尽くして欲しいとか・・・。筆者が思うにそんなのは「愛」などではなく、「かけひき」に過ぎない。または、世間一般で存在すると思われているドラマのようなシチュエーションに「あこがれ」るがあまり、無意識にそれと同じような展開になるべく、シナリオライターと化しているのだ。なんの「代償」も求めず、その人に尽くせる、これが「愛情」であり、お互いがそう思った時、「愛」は誕生する。親子がいい例である。子は親に迷惑をかけっぱなしにもかかわらず、親は常に心配し、何かあれば損得抜きで協力する。「愛情」以外のなにものでもない。そんな相手と出会えるのが理想である。では、この軽薄短小な時代、そんな相手がこの世にいるのか?仮にいたとしても、出会えるのか?「あの人とは合わなかった」なんてセリフを聞いたことがないだろうか。または吐いた事がないだろうか。もちろん、自分に一番合った人に出会えれば、それは理想である。しかし、一番がいれば二番もいるわけで、じゃ何番までいるんだ?ってことで、仮に日本人に限定してみると、人口1億3000万人の半分が、男性、残り半分が女性だとすると、なんと6500万人いるわけで、対象年齢を絞って、1000万人としても、相当な数である。しかも相手が一番かどうか見極めるには実際につきあってみないとわからない。それも、半年やそこらじゃ人間の中身は理解できない。仮に1日で判断できたとしても、一年で365人、10年でも3.650人、100年かかっても36.500人で、5%にも満たない。じゃ、どーする?どっかで妥協?続きは次号だ!
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