あがってなんぼ:2001年7月号掲載分
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最終更新日:2014/05/14
霧島フォーラム「狂この頃」
梅雨だな~などと思いながらふと気づくと、なんと通算33回目の連載だ。いってみよ!
「あがってなんぼ」とは麻雀やゴルフで使う言葉だが、つまり結果がなければその経過は意味がない、という意味だ。ゴルフで例えればいくら飛距離が出ようが、いくらうまく寄せようが、最終的にはスコアで競うのだから飛距離や寄せ、ひいてはクラブの金額などは自慢にならない、要するにどうせ自慢するなら結果を自慢せよというわけだ。それでも経過を自慢したいのが人情なのだろう。ならば、人生における「自慢できる結果」とは何だろう。
自慢は「相手」がいなければ成立しない。つまり羨ましがってくれる人がいなければならないわけだ。例えばブランド物。僕も20代の時はハマった時期があり、腕にロレックス、ヴェルサーチのスーツにフェレのネクタイ、ヴィトンのバッグを片手にベンツに乗り込む、そんな日々に満足していた。勿論借金だが・・・。がしかし、肝心な「相手」はそれを羨ましいと、思っていたのか?例えばロレックス。確かに素晴らしい時計だ。そう、素晴らしいのはロレックスであって、それを装着している本人ではない。ベンツは凄いがそれに乗っている人も凄いわけではない。ただ、それを「買える」という甲斐性という点はたしかに「尊敬」の対象になるかもしれない。だが、甲斐性は見えない。では「見える」部分で本当に羨ましいのは何だろう。結局は「中身」、そこからにじみ出て積み重なったその人の人徳、という事になるのだろう。と、こんな締め方をすると単なる道徳論に過ぎない。実際僕が言いたいのはそんな事ではない。自己満足と、他人から見た羨望の違いを認識するべきだ、ということだ。それが何になる?詳しくは次号に続くが、結論から言うと、まずモラルがあがる、犯罪が減る、猟奇殺人が減る、ストーカーが減る、景気がよくなる、平和になる・・・
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