刺激と魅力:2002年7月号掲載分
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最終更新日:2014/05/14
霧島フォーラム「狂この頃」
この号が出る頃にはワールドカップも決勝を終え、優勝国が決まっていることだろう(多分イタリアかなぁ・・・・)。ところでイングランド初戦の日、あるテレビ番組でイングランドのサポーターが、試合会場に到着するまでを追いかけた映像が流れていた。新宿駅を中心に複雑な幹線図に戸惑いながらも、なんとか1時間かけて到着するのだが、実際は10分でいけるコースなのだ。勿論それを追いかけているカメラマンもディレクターも日本人なわけで、教えてあげればいいものを・・と思うのだが、それではネタにならない。いわゆる「ヤラセ」ではないが、どーも好きになれない。 「売れるものならなんでも売る」のは、商魂的にはたくましいが、人間的にどーなんだ?と疑うの筆者だけではなかろう。とくに擬似恋愛的な番組が始まると絶対チャンネルを変えたくなる。見る方も見る方だ。何が楽しくて見ているのか、一度聞いてみたい。今をときめくスターの出演するドラマもそうだ。わざわざモメる方向にストーリーを持っていく。彼女のいる青年Aが、たまたま別な女性と会う約束をして、そこから誤解が生じてストーリーが佳境に入っていくパターンには、いい加減アキアキしている。 要は刺激の作れない若年層が、それを代弁してくれるドラマやバラエティに憧れを持つ習性を利用した巧妙な戦略、と言ってしまえばそれまでだが・・・・。 ある女性ファション誌の見出しに「魅力のないヤツがブランド品の力を借りる」と書いてあったが、まさにその通りで、刺激を自分で作れないヤツが疑似体験を欲しがるのと似ている。 ま、そんなヤツラはほっといて、読者のみなさん、ボクらは自分で作った魅力と刺激で楽しく生きていきましょう!
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