子供の自由:2001年10月号掲載分
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最終更新日:2014/05/14
霧島フォーラム「狂この頃」
平成に入り、もう12年がたった。人類は科学や医療、特にITに関しては目覚しい発展を遂げた。が、それらのもの以上に恐るべき発展を遂げたものがある。「子供の自由」である。ざっと挙げると、髪の毛を伸ばしてもよい、パーマをかけてもよい、染めてもよい、門限が遅い・または無い、外泊してもよい、化粧してもよい・バイトしてもよい・・・と、凄まじい。勿論。小遣いも増え、ケータイを持ち、通話料まで親が出す。さらには異性との交際においてもその価値観は薄く、いわゆる“体験”の低年齢化は留まる所を知らない。それどころか「援助交際」はこの町でも存在しているという。又、認められてはいないものの、「コソコソ」から「堂々と」に変わったものとして「喫煙」「飲酒」と、もはや歯止めはきかない状態である。
「ショッキング」とか「意外」とは言わなくなった最近の数々の事件。そのうち「盗んでもよい」「だましてもよい」「殺してもよい」と子供の自由は果てしなく広がるのだろうか。
当時は“悪そう”な子とそうでない子は見た感じで判断できたものだが、今は全くわからない。むしろ“良さそう”な子ほど怖い。「子供の意思を尊重する」のと「甘やかす」のは、違うようで同じだったと言わざるを得ない。「うちの子に限って」はすべての親が発するセリフだ。
その昔「新人類」という言葉が流行した。昭和40年以降に生まれた人をさしていたようだが、ようするに言動や常識・モラルが明らかに変わった為に発生した言葉だ。しかしその40年生まれも今や36才。子供がいるなら大きくて高校生だ。その「新人類」が育てた子供たちがいよいよ“ハイティーン”を迎える。今度のハイティーンが新たに手に入れる自由は一体なんだろう。 KYO
◆たけんこ - 「狂この頃」初めて読みました。バックナンバーも読んだけど、考えさせられることも多かったりです。これからも頑張ってください
◆KYO - ボクのバンドの名前が「たけのこ」ってのをご存知だったのか、偶然か、ともかく読んで頂いて嬉しいです。頑張ります。
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