景気と職業とロック:99年8月号掲載分

公開日: : 最終更新日:2014/05/14 霧島フォーラム「狂この頃」

 いや~、これが出る頃にはすでに7の月も過ぎちゃってノスちゃん残念でした、というわけで、いよいよアタシの季節到来!!そう、夏、なつ、ナツ~でございますね~。このコーナーも衣替え?ん?ところでこのコーナーって名前がないよな、そう言えば………編酋長、じゃない編集長たのむぜ!! さて、「あべしっ」という間に1年が経ってまたもティーンズの季節ですが、経過は随時報告するとして、今月のテーマは「景気と職業とロック」、だははは………。いや、マジですよ、ハイ。いやね、アタクシ仕事柄10代、20代の若者と多く接してるわけだけど、世はまさに就職難、完全失業率も過去最高を更新中、学生サンにとっては真剣に考えなければならない問題で、その中身もだいぶ様変わりしてるわけですよ、これが。一番無難なのがフリーターっつ~んだから世も末?(確かに末ネ、1999)高級官僚やエリートサラリーマン、まして身近な公務員までもがリストラの嵐に怯える毎日、「手に職」とは言ってもこんだけ技術が進化すりゃ、役に立たなくなってくる。学歴や資格が無用の長物になる日はかなり近い。今や「10年一昔」は死語で、コンピューターは日進月歩、「半年一昔」である。花形と言われた金融・医療・司法・教育・・・・みーんな人余り、景気に左右されやすく、仮に景気が回復しても求人の需要が高まる期待がもてるのは、いわゆるブルーカラーのみ、しかしそれさえも機械の発達で余る人のほうが多い。政府が景気対策を叫んでも、企業はリストラやコストダウンにやっきになり、ますます仕事はなくなる。いわゆる「いたちごっこ」である。民主主義国家だから雇用改革はかなり難しい.そんな中、この2~3年の音楽業界のCD販売実績は目覚しいものがある。20年前になるだろうか、薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」だったっけ、 100万枚を突破して大騒ぎになった。ま、当時はレコードだったけど、今はCDで価格も3.000円前後、にもかかわらずglobe400万枚、GLAYが450万枚、B’zが500万、宇多田ヒカルに至っては700万枚、じゃ人口が増えたかって言うとたいして変わらない。書籍にも同じことがいえるらしい。相変わらず海外旅行に行く人は毎年増えつづけ、いったいどこが不景気なんだ。と、言いたくなるが、要するに人は景気が悪くなるにつれ、「いやし」を求めるのだ。そう、「いやし」系美女なんていう言葉が言われているが、生きるために必要な順番で言えばかなり後にくる「文化」が、その代表なのである。坂本龍一教授のピアノ・ソロがオリコンチャート1位をかざる昨今、アーティストは最も魅力ある職業なのである。技術や資格は二の次、感覚の勝負である.子育てに不安のお父様、お母様、一流大学・一流企業を目指させるより、文化・スポーツに力を入れたほうが、確率的にはまだいいような気がするのは筆者だけでしょうか.中でもポップス、ロック系は小さいときから英才教育を施したり、塾や家庭教師をつけなくとも、「愛」で育つんです。だって、詩やメロディなんて「愛」ですよ。学校じゃ教えてくれないし、教わったところで個性は出てこない.宇多田ヒカルは好きな音楽を自由にやらせてたら、学校の成績まで良かったそうじゃん。それが今や16歳で30 億稼ぐスーパースター、ま、この天才と比べちゃいけないけど、子供の将来を憂いてるなら、感性が一番大切だと想うわけよ。学校も使いもしない「スイヘイリーベ」教える暇があったら、もっと道徳の時間を増やして、感覚を磨く時間にあてるべきなのでは?ちなみに筆者は、ちょっとした英会話も話すし、二次関数や鎌倉幕府の年号、「あいさつ」って漢字とか、いまでも把握してるけど、社会に出て一度として使った事ありまっせん!!それより、社会常識・税金・性教育・倫理・雑学・サバイバル・……もっと大事な教育があるでしょ。異論・反論お待ちしております。

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