【悲報】いろいろ責められた件/タウンマネージャー

公開日: : ブログ, 社会問題, 都城愛

先日タウンマネージャーの候補者によるプレゼンイベントが開催されました(タウンマネージャーについてはこちらを参照。)。そのイベントに僕は行かなかったのですが、意外にも何人もの人(イベント直後だけで8人当日中までに12人、翌日さらに3人)、に「なぜ来なかったの?」と言われ、少々困惑してしまいました。どうも「来て当然」と思われていたようです。

ちなみに、募集当初は「応募しないの?」とも言われましたが、とてもとても、そんな大役、僕にできるわけありませんし、その理由もここで表わせるかと思います。

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確かに地域おこしとか市民活動に割りと熱心に関わってきたし、行政や市民のあり方にも持論を持っているけども、タウンマネージャーの一連の流れに関して、「関心を持って当然」と見られてしまうのはどういうことなんだろうか?と考えてみたいと思います。

その前に「なぜ行かなかったのか」ですが、これは非常にシンプルで、単に「興味がなかったから」なのです。

月額70万、年間で840万円もの税金を投入し、いったい何をさせたいのか、募集要項にはこう書いてあります。

・空き店舗への積極的・計画的テナント誘導
・空き店舗、空き家等既存ストックを活用した「リノベーションまちづくり」の推進
・商店街組織やまちなかで活動する個人や団体との信頼関係の構築及び活動への参画、並びに時代を担う人材の発掘、育成  など

結論から言えば、行政はもちろん、その不動産の持ち主、管理会社、地域住民、企業が、これまでさんざん取り組んできて「できなかったこと」を、一人に託すわけです。これには二種類の受け取り方があると思います。

まずひとつは、仮にこの何十年も出てこなかったアイデアがあったとして、70万円では到底足りない、ということ。
もうひとつは、「できないことは明白」なのだから、70万は高すぎる、ということ。

まず70万円では足りない、という考え方の場合ですが、まず生活費や税金その他の出費は20万もあればいいでしょう。しかし絶対的に必要なのは調査・分析費です。地元の人でさえ集め切れないデータを集め、分析していかねばなりませんから、少なくとも助手2人くらいは必要になってきます。それを仮に20万×2人で抑えても、残り10万円しかありません。
また、「生の声」を拾ったり、あるいは「相談」「説得」「交渉」などを、おそらく何百人という人を相手に展開していくとすれば、交際費は20万くらいは必要だろうと思うわけです。さらに遠方への出張があれば宿泊、交通費、外食費なども必要になってきます。しかも「誰かを招く」といった場合には宿泊、交通費、外食費のほかにギャラも必要になってくるでしょう。

逆に極めてネガティブ(もっとも前例もネガですが)に捉えた場合、結果的に何もできず、「税金泥棒」とまで言われても、地元に帰ってしまえばそれでおしまい、いつしか「あぁそんなこともあったね」と忘れ去られる、という最悪のシナリオもあるわけです。

唯一、「うまくいくとしたら」、いくつか条件があると思うのです。その中身は次回に書きますが、一言で言うなら「行政、企業、市民の奇跡的な融合の架け橋として機能できるか」だと思います。

つまり、タウンマネージャーに「興味がない」のではなく、「誰を選ぶか」という「選別作業」に興味がなかったわけで、誰がなっても、というより、一市民にそれを決める権利はないのですから、選ばれる人を認めるしかないわけです。であれば、決定した後にその方とビジョンを語れる場があればいい訳です。

そもそも、無償で尽力している人たちは大勢いるし、アイデアを持っている人たちだって大勢いるでしょうに、なぜそれを拾おうとせず、金を(しかも市民の血と汗と涙の税金)出してまでそういうポジションを作ろうとするのか、にも疑問がありますが、今後4年間については、それを忘れて(というか押し殺して)協力し、応援していくのが大人だろう、とは思いますがね。

さて、僕がそのプレゼンイベントに「来るべきだろう?」と思われてしまっていた件ですが、単純に考えて見ます。

つまり市民の皆さんは、都城市が再生するためには「空き店舗対策と市民活動構築と参画、時代を担う人材の発掘、育成」が「地域を活性化する」と思っていて(ここが第一の間違い)、そのタウンマネージャーに選ばれる人は、なにかすごいアイデアを引っさげて来ており、そしてやってのけてくれるかも知れない、と信じている(これが第二の間違い)、ということなんだろうと思うのです。

全国を見渡しても、そういう成功例などどこにもありません(もっとも成功を果たしてもいないのにセミナー講師として活動している人も大勢いますが…)。いえもちろん「成功の度合い」をどう見るか、という観点にもよりますが、今回の場合は少なくとも最初の一年で(実際一年ごとに見直しがあるので)一定の結果を出さねばなりません。少なくともすぐにあきらめない新規出店者を数軒、期待の持てるリノベーションの提案を2案ほど、個人・団体の取りまとめや人材の発掘、育成等で10例ほどは求められるでしょう。そして4年後には「たしかに賑わっているね」と市民に言わせないといけません。

正直言って、僕にはできません・・・ていうかスーパーマンでも難しいでしょう。仮に70万ではなく7000万だったとしても、どうだろう?と思います。

よくハードとソフト、という話を聞きます。ハードがあってソフトがあれば成功するか、そんなこたぁないです。物理的な問題と(市民の)教育的な問題の解決を同時に進行させないと、ハードもソフトも死にます。

それから最近気づいたのですが、このブログはコメントを受け付ける設定になっていなかったので、変更しました。コメント大歓迎です。炎上も歓迎します。コメント欄は一番下です。

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