できることをやる・・・でいいのか?

公開日: : 最終更新日:2014/05/14 ブログ, 社会問題

今回の大惨事を含め、こういう事態の時って、様々な論調があちこちで出て、それがまったく逆方向だったりするものだ。

まず原発批判に対して、「現場の人は頑張ってるんだから批判はやめよう」というもの。

政府批判に対して、「枝野官房長官はじめ、不眠不休で頑張っていてる人の体調が心配だ」といったもの。

個人レベルだと、義援金や物資の調達、ボランティアの申し出に対して、「被災地に行かない」「要請が来るまで物資を送らない」「必用以上に安否確認の通信をしない」「善意を強制しない」といったもの・・・。

被災地外でのイベントを自粛するムードに対して、「こんな時だからこそ」というもの・・・。

番外編で、「天罰」発言の石原都知事と、「スーパー堤防不要論」の蓮舫議員のバトルとか。

まぁひとつ言える事は、みんな「良かれ」と思っているところだろう。

それぞれの発言は、一個一個の人間にとって「主張」であるから、簡単に曲げると「自尊心」の取り扱いに困るわけだ。

中には曲げざるを得なかった自尊心もある。近いところでは串間の原発問題などは、住民投票の見送りが決まったが、原発推進派としては抵抗しようがなかっただろう。

こういう時はコメンテーターや評論家はもとより、著名人や世のブロガーたちも慎重になって、ある傾向が顕在化する。

おそらく3通り。一つは主張をはっきり打ち出す人。ま、僕もそのつもりだが、原発推進派のような状況になると窮地に追い込まれる可能性があるから、ある程度の決意、または「つらの皮」が必要だ。

2つ目は世間の論調の強い方、あるいは自分が先に同調したものに流され、あたかも自分の意見としつつ、発言責任の回避を装備しておく場合。

もうひとつは、「余計なことは言わない」という堅実タイプ。ブロガーの場合、書かなくなってしまう人も多い。ツイッター等でも辞めてしまう人がかなりいるらしい。もっとも始めている人はもっと多いが。

これは「顕在化」しただけで、普段からあらゆるコミュニティに存在しているわけで、それは学校しかり、職場しかり、家庭しかり。

では、ボクの観点。まず、原発について。

確かに枝野氏はじめ、福山副長官、細野補佐官もそろそろヤバそうな顔してます。でも、政府が東電の報告を鵜呑みにしてそれを会見で引用するスタイルが続いたことは明らかにミスであって、枝野氏が組織を代弁したのだから責任は重い。おそらく本人も福島原発の状況が二転三転する恐れは感じてたのではないだろうか。だが組織の圧力に勝てなかった、と。

東電については、NHK以外の局がまったく批判してなかった事が全てを物語ってる。つまり東電は各局、及びメディアや政治家にとって大きな存在(スポンサー)であるがために、ギリギリまで擁護せざるを得なかった、ということだろう。

都知事の「スーパー堤防、いりますよ」という一撃に対して、「スーパー堤防はあまりにも無計画だった」と反論するあたり、この状況下でも持論を崩さないのは見方によっては「神経を疑う」か、それほど強固な意志による持論だったのか。いずれにしても、今切り出す話題ではなかっただろうに。

あえてそれについても。もし津波対象地域にスーパー堤防を建設するということを議論するとすれば、日本の沿岸域は全部設置したいに決まってる。我が宮崎だって「作ってくれよ」ってことになる。今回の津波では10mの堤防すら越えてきたのだから、規模はさらにデカくしないといけない。

つまり必要かどうかの議論の前に、不可能なわけだ。沿岸域の住民が移住しない、という前提なら、もう社会主義にでも移行して、国民総公務員にして、オール税金でやっていくしかない。そうなれば国民の娯楽は全て禁止され、労働力は全て堤防建設にあて、衣食住も強制制限、北朝鮮並みの搾取をしなければならないだろう。

あと、「できることをやろう」というのが、ある種合言葉になっていて、それはそれでいいのだが、個人で結論を出してしまっているパターンが多いこと。一人で考えたってろくなアイデアは出ないわけで、やはりどんなコニュニティでもいいから、ディベートの場を持つべきだと思う。公民館でもいいし、サークルでもいいし、それこそオフ会でもいい。

ボクとしては、地域の公民館長に本日打診した。あと、ウチのバンドでは7/24のライブをチャリティにする提案をするつもりだ。

それから、支援だけではなく、「もしここが被災したら」も合わせてディベートすべきだろう。

あらゆる「もえ」があると思うが、たまにはアルコール抜きで「語る会」をしたらどうだろう。テーマは腐るほどあるし。

関連記事

no image

鹿児島一周

 本日は現地調査鹿児島編。大口~出水~川内~指宿~国分と、ほぼ鹿児島一周。昼食はざぼんラーメン。な

記事を読む

no image

たばこ税

たばこの課税方式がニコチン・タールの量によって変わる案が検討されるらしい。まぁ、それはいいけど、課税

記事を読む

no image

元気になれ

 昨日迷い込んできた子猫二匹。ミルクと目薬で介抱を継続。

記事を読む

no image

よっすぃー卒業

 アフィリエイトは随分早くから知っている単語ではあったけど、実際にはほとんど関わってこなかったん

記事を読む

no image

りむじん

 見積り額の調整の為に、アイデアを絞らなくてはならず、もう水蒸気もでないってくらい考えたけど、なか

記事を読む

no image

ドルシー2日目。

 昨夜も行ったのだけど、みっちがジャズの方がいい、てことで本日も行ってきたす。  田島氏のピアノ

記事を読む

no image

コーヒー店の味を家庭で

   ボクはかなりのコーヒー好きで、缶コーヒーに至っては利きコーヒーができるんじゃないかっ

記事を読む

no image

奇跡の生還

ウチの「ぽっち」というネコが約5週間ほど前に突然失踪しまして。 ウチのヨメが(ボクも・・・かな

記事を読む

no image

ほんとに自然災害なのか?

どうも新燃岳は影が薄くなってしもとるけど、昨日は火山性微動が170回くらいあったようで、専門家による

記事を読む

no image

カード

 最近サイフがブ厚い。勿論ゼニは入っていない。カードが多いのだ。ナントカならんのか?!  免許証や

記事を読む

Comment

  1. waioi_comment_post より:

    みっち
    2011/03/16 10:37
    「良かれ」と思って行う行動の動機が、「恐れ」からなのか、「愛」なのかで結果が変わって来るよね。
    [Res]狂咲 狂
    2011/03/16 22:54
    なるほろ

    isshue
    2011/03/16 11:16
    被害の規模があまりにも大きすぎる災害で、被災者に対して個人で出来ることは、やはり義捐金くらいしかないのが現実ですよね!
    来週、ベイクドでマジックライブをやろうとしてますが、募金を募ってみようと思います。
    そこで、提案ですがコミュニティーを立ち上げて義捐金をまとめるようなシステムが出来ないものでしょうか?
    昨日、アイワさんとチャリティーの事を少しメールでやり取りしましたが、ブロガーだけでもステージに立てる人はたくさんいると思うので、チャリティーイベントを行うにしても、参加者が多ければ少しでも規模を大きく出来るんしゃないでしょうか?
    [Res]狂咲 狂
    2011/03/16 22:55
    震災支援のコミュニティを立ち上げてみました。そっちで詰めていきましょう。
    https://member.waioi.com/public_community/top?m_community_id=24

waioi_comment_post へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

This blog is kept spam free by WP-SpamFree.


follow us in feedly
PAGE TOP ↑