番組打ち切りの理由 3
5月9日の放送で、あるイベントの告知に2名のゲストが来られました。そのうち1名は外山恒一さん。知る人ぞ知る活動家で、特に革新派、俗に「左」として認知されているケースが多く見られ、保守的(いわゆる右的)な都城市では、その持論はおそらく私同様、異端的に見られかねない人物だろうと思われます。
ウィキペディアでの記述を見ると、「2007年東京都知事選挙に無所属として立候補。政見放送の冒頭にて「反管理教育運動を出発点に、異端的極左活動家となり、今時政治犯として2年投獄され現在に至る。反体制知識人。」などと経歴をアナウンサーが紹介した、政府転覆を主張する過激な政見放送が話題を呼び、動画サイトYouTubeなどで注目を集めた。」とあります。
私個人としては、彼のような活動家はぜひお会いしたいと思っていたし、色々な話を聞きたいと思っていたので番組出演に一縷の疑念も抱きませんでした。もちろん、私個人が彼を支持するとか崇拝するなどということはないのですが、自分の生活を犠牲にして活動をする点については敬意を持っていたことは事実です。
彼の主張は、現在の社会を考察する上で、紛れもなくテーブルに載っている選択肢であるけれども、逆に言えば「選択肢」に過ぎないわけです。私はそういった内容を引き出し、あくまで「選択肢」としてリスナーに提供するのは、パーソナリティとして至極当然のことだと思ったし、逆に対極的な「右」的思想家や、中立的な政治家や作家、思想家についても、どしどし呼びたいと思っていたので、その内の一人として対峙したかったのです。
私は内心、これを機に各政党や会派を超えた社会派番組を築いて、民衆がより議論を重ねるような市民レベルの向上を目指したかったのですが、先述したようにあまりにも「右」的な経営陣、スポンサー、そして大衆の理解を得るどころか、議論自体をシャットアウトするという体質がモロに直撃することになりました。
いわば保守が全てであり、改革や革新といった言葉自体を却下されたと言っても、けして過言ではない状況になっていったわけです。
外山氏に関しては、むしろ「思想的な話」は控えようという姿勢で気を遣っていただいたのですが、それでは私が収まらなかったのであえて色々と質問をしたわけです。放送を聞かれた方はおわかりでしょうが、私はたしかに「煽り」ました。ただしかしそれは、持論を引き出したに過ぎず、選択肢として提供するのが目的であることは言うまでもありません。
参考までに元航空幕僚長・田母神俊雄との対談があったのでリンクしておきます。まぁ、極論のぶつかり合いにも見えますが・・・
革命家・外山恒一×元航空幕僚長・田母神俊雄が徹底議論!
この対談を読むと、明らかに田母神氏の方が危ない感がありますが、仮にもし田母神氏が番組出演ということになった場合、それを拒否することがこの地方局にできたかというと、まぁありえないでしょう。
ただ、今回のことは単に「きっかけ」に過ぎず、音楽専門番組であり政治的な話や独自の理論を展開しない「ROCKS」も打ち切りになったということから、つまり「私個人」の排除が目的であったことがわかります。
放送直後に「問題視」する声が局の親会社であるBTV内で広がり、早々に役員会議(5/15)が開かれたようです。そこでは8割が問題視するという内容だったそうです。また2社ほどのスポンサーが撤退をほのめかしたとも聞きました。ただ、個人の名誉のために書き添えておきますが、この会議にはBTV社長、エフエム社長は含まれず、この時点ではテーマすらもご存じなかったとのことです。
私はお二人とも面識がありますが、こういうことでいちいち騒ぐようなケツの穴の小さい人達ではないことを知っています。また部長クラスの方も参加していなかったとのことですので、1名を除いては会議の参加者はまったく知りません。その1名(あえて伏せます)を含めた2割の方は、最後まで私の擁護に回って頂いたと聞いています。
擁護いただいた2割の方の心の広さに感謝しつつ、今度は「番組審議委員会」(5/21)を待つことになります。その間の放送は休止することになりました。
番組審議委員会とは、放送法で定められた放送番組の適正を図る委員会で、総務省が管轄しており、一般的には学識経験者で構成、事業者によって任命されるものです。顔ぶれについては私も2名程度しか知らないのですが、7人以上となっているようです。
続く。
番組打ち切りの理由 4
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