あまりに度が過ぎた、PRにならないPRがまかり通ろうとしている話。都シリーズ01
本日も都城市平成26年度当初予算案特色のある主な事業を検証します。
先日、「都城をどんどんPRするためには、何が一番効果的なのか、つー話。」という記事にも書いたのですが、都城市としては「“都城市”をこれまで以上に対外的にPR! 」と謳っています。それ自体は評価できるのですが、中身はかなり疑問符のつくことだらけです。
先日の記事では、書家・紫舟氏にロゴを依頼する件(予算1,108万円)を取り上げましたが、よくよく見てみるとこれだけでは終わらないようです。

また、この中で「インタラクティブアート」という聞きなれない言葉が出てくるのですが、これは「コンピューターやプロジェクターなどを用い、例えば、書が人の影に触れるとその書が具現化されるなど、何らかの方法で観客が参加することにより完成する双方向芸術作品」と説明されており、このための委託費が2200万円となっています。
このインタラクティブアートは、「まだかみさまがいたるところにいたころのものがたり」(都城編)というタイトルが想定されているとあるのですが、実はこの作品自体はすでに各地で展示上映されているもので、「都城編」とあるので、多少の編集はあるのでしょうが、すでに出来上がっているものに対して2200万円が果たして妥当な金額なのか、これは企画部門にはあきらかに説明責任があるはずです。ちなみに上記タイトルの作品がYouTubeにあるので貼っておきます。紫舟xチームラボ新作 「まだかみさまがいたるところにいたころのものがたり」

都城島津家が都城市の観光資源であることは承知していますが、全国的、あるいは世界的に見たときにいかほどの歴史的価値を有し、圏域外からの観光客にとってどれほどの魅力があるのか、これは今一度冷静に考え直す必要があります。もちろん風化させるわけにはいかないものではありますが、市民の血と涙と汗の税金を、しかもこれほどの財政難の時に、また他に憂慮すべき問題のある時に、これだけ多くの予算を割くことが果たして妥当なのか、ということです。
全国各地にそれぞれの歴史があり、それぞれ日本の礎を築いた氏族が存在し、島津家もそのひとつです。一時は九州全土に勢力を広めた時期もあり、有力であったことは知られています。しかしながら都城島津家は島津の本流ではなく(そもそも薩摩藩自体は鹿児島県をイメージされる)、またNHKのドラマで一躍有名になった篤姫との関連性もほとんどありません(幼児期を山田で過ごしたという説はあるそうですが)。したがって都城市の対外的PRに寄与できるとは到底思えず、また氏族の祖が天皇家であり、そのまた祖が神々であるといわれているとはいえ、「まだかみさまが・・・」というタイトルはあまりに無理があると言わざるを得ません。

篤姫
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