都城をどんどんPRするためには、何が一番効果的なのか、つー話。
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最終更新日:2014/04/05
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都城市のウエブサイトに平成26年度当初予算案の概要がアップロードしてあります。その中で「特色のある主な事業」と題した資料があり、注目は「“都城市”をこれまで以上に対外的にPR! 」というテーマ。
目的としてはやはり経済効果だと思いますが、市の存在そのものの周知はとても重要だし、注目を浴びることで市民はもちろん市政にかかわっている人のモチベーションにも大いに関係することでしょうから、これはもっと早くやるべきことだった気もしますが、池田市政の本気の表れとして評価できるんじゃないでしょうか。
さて、中でも目を引くのが「都城市PRロゴ作成事業」というもの。まぁ他にも「つっこみどころ」は満載なのですが、まずはここから。
書家・紫舟氏にロゴを依頼するというもので、そのロゴを各種パンフレットや看板、地場産品の包装等に活用し、都城ブランドの定着を図る、ということのようです。まぁ実績や実力はある方のようですのでそれはいいとして、予算にびっくりです。ギャラは実に600万円で、式典経費に300万、諸々合わせて1,108万円!
確かに幾ばくかのPR効果はあるかもしれないのですが、費用対効果として考えるといささか唖然としてしまいます。市役所の南側にあるオブジェも、せっかくの作品を調べようにもどこにも紹介が無く、いまや「便器」とか「おまる」などと呼ばれ、これでは作り手にも大変失礼な状態で、企画はよくても「活かす」ことに実績のない都城市、これは不安で仕方がありません。
実は昨年末にも「都城のうた」募集という企画があり、これは作詞のみの募集で、作曲、編曲、演奏、歌唱は外部に依頼するものだったようです。
どうも都城市では、地元の才能を発掘するとか育成するという概念は昔から皆無で、目先の「手っ取り早さ」に走る傾向は変わらないですねぇ。
デザインを生業としている人や、デザインが好きな人、さらには自分の才能に気づいてない人など、実は才能なんて地元にいくらでもあるのに、発掘や育成はもとより、探そうともしない姿勢はとても残念です。
単に「公募がいい」とは言いません。同じ役所内に教育委員会もあるのですから、小学生なら図工の時間(年間60~70時間)のうち、2,3時間をカリキュラムに組み込むことは可能でしょうし、中学でも年間35~45時間あります。高校生や専門学校生、大学生などは単位を与えることで、単なる募集ではなくモチベーションの高い作品を数多く集めることができます。これにプロ(デザイナーや印刷会社も社運をかけてトライしてもらう)や一般社会人(賞金90万とか)を巻き込んで一大イベントにしてしまえばびっくりするような秀作が出てくることは間違いないんではないでしょうか。学生全員参加プラス社会人でおそらく30000点以上の作品が集まるわけです。秀逸な作品はウエブや美術館で展示会をしたりできるし、何より「打ち込める何か」を行政が与えることで、目覚める人材が出てくるだけでなく、「まちづくり」にも大いに貢献できるし、だいいち「いじめ」や「不登校」にもかなり寄与できるはずなんです。企画部と教育委員会、学校教育課など、関係部署は「横のつながり」はないんでしょうか?
そもそもPRがどのように行われるかが明確になっておらず、単にニュースリリースを流して終わるようなら最悪です。過去にこの類で定着した例がなにがあるか考えてみましたが、「くまもん」や「ふなっしー(非公認ですが)」などのゆるキャラ、東国原氏知事在任時のイラスト、香川県の「うどん県」や大分県の「おんせん県」、広島の県観光課職員であるアンガールズの田中氏を起用した「おしい!」という自虐的戦略に副知事との対立構造という演出、甲本雅裕氏を起用した都市伝説を追う設定の岡山市、尾崎知事と広末涼子氏が共演した「高知家」戦略のほかにはイマイチ思い当たりません。
最近のPRの成功例としては、やはり話題性が付随しない例はほとんど見当たりません。佐賀県武雄市のように市長自らが次々と施策を打ち出す場合もありますが、最近では福井県鯖江市の「JK課」が秀逸ですね。
「JK課」の戦略としては、あえて賛否が出るであろうネーミングが凄いと言わざるを得ません。船橋市の「ふなっしー」も「非公認」という話題性がありましたし、共通しているのは賛否双方が出ることで否応無く話題になるということです。しかもそのPR自体にほとんど経費がかかってないということです。
例えば昨年からいくつかの自治体単位で、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を踊って動画が発信されていますが、県内でも日南市が、隣の鹿児島県では志布志市が製作しています。これは市民参加型ですので経費はほとんどかからない割にはPR効果は高く、再生回数に反映されていますし、選抜高校野球のテーマにも選ばれていますから、この「二番煎じ」を使わない手はないでしょう。
「二番煎じ」という言葉はマイナスイメージで捉えられていますが、秀逸で効果のある企画はどんどんパクるべきだと思いますね。プライドでなく、PRが目的なんですから。
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