浅田真央を越える人材は実は大勢いるかもしれない話。

公開日: : 最終更新日:2014/04/05 ブログ

 ソチ五輪もいよいよ最終日ですね。ボクはほとんど見てないのですが、話題はいろいろあってニュースに事欠かない期間だったんじゃないでしょうか。

 なかでもフィギュアは話題の筆頭で、期待された浅田真央選手の一喜一憂は随時報道され、その余波もネットを中心にかなり広がったようで、ブログネタとしてはイマイチ遅きに失した感もなくもないのですがね。

 ところで、フィギュアをはじめ新体操やシンクロナイズド・スイミングといった、体力や速さなどではなく、演技力を競う「スポーツ」については、ボクは以前から疑問があるんです。

 演技力というのは、芝居でいうそれと違い、表現力だけでなく基本的な身体能力がベースとしてあるからこそ「スポーツ」という位置づけなんでしょうが、やはり分野が違うと思うのです。

 だったらなぜ「バレエ」や「ダンス」は含まれないんでしょうか。いずれも身体能力を極限まで高め、それでいて表現力や美しさを発揮する点ではむしろフィギュア以上なんではないか、と思うんです。

 それに「競う」のであれば、同じ種目で同じ演技、そして同じコスチュームや同じ「曲」でやらないと、他の付加価値が加味されると思うんですよ(無論、見るほうはつまらなくなりますが・・・)。

 これまでの歴史を見ても、ルックス的により美形、あるいは美形により近い人が上位にいるように思うのはボクだけでないはずですが、これは証明しようがないので置いておくとして。

 演技の流れや振りはもちろん、使用曲でさえ違うものをどうやって甲乙付けるのか調べてみると、技術点とプレゼンテーションと2種類あって、それぞれ6.0点満点(小数点第1位まで)で採点するんだそうです。

 技術点は減点方式で、「離氷時または着氷時の転倒」、「必須回転数を満たさないもの」が最大の減点0.4ということで、他にも細かく決められているようです。これはビデオ等で細かく分析すれば誰がやっても同じ点数にならないとおかしいと思うので割愛しますが、問題はプレゼンテーションの評価の観点です。
a) プログラム全体の調和ある構成及び選んだ音楽との適合
b) スピードの変化
c) 氷面の利用
d) 音楽にあった楽な動作と確実性
e) 身のこなし
f) 独創性
g) 音楽の曲想の表現

 というふうに、あきらかに審査員の主観が入らざるを得ない内容です。キムヨナの銀という結果に不満が出てもおかしくないですねぇ。とくにa)、適合性なんて選ぶ側のセンスの問題だし、それをまた審査員が審査するなんてアホやないの?と思うのですがね。そのほかの項目もあきらかにスポーツという観点ではないし、金・銀・銅を決める必要をまったく感じないんですが、冬季五輪の花として定着している以上、続けないわけにはいかんですわね。

 そもそも、フィギュアやゴルフ、テニスやフェンシングといった、割と中流家庭以上でないとなかなか触れる機会のないスポーツは、当然競技人口も少ないはずだし、気温などの環境も国によって違うのだから、そういう国が、国別対抗で競うことにどうにも合点がいかんのです。

 浅田真央VSキムヨナを、日本VS韓国に置き換えてしまう国民感情はわかるんだけど、それを煽ってどーすんだ?と思うわけです。もちろん代表を決めるのに、「国」という概念が便利、かつわかりやすいのはわかりますけどね。

 小学生時代には、サッカーやソフトボール、陸上競技、ついでに言うと絵画や音楽などは授業でも触れることがあったので、その時に自分が「それに向いている」とか「好き」「楽しい」など思えれば「目指す種目」として認識することもできますが、それ以外の種目はまったくきっかけがないわけです。

 きっかけがないと、世界規模の大会でメダリストになるかもしれない才能がいくらあっても、興味すら持たずに終わることだってあるはずです。

 極端な言い方をすれば、日本人女性全員が授業でフィギュアスケートに触れていたら、現在の代表選手をはるかに凌ぐ天才がゴロゴロいたかもしれんわけです。

 最近ではやっとダンスなどが義務教育の必須科目となったようですが、ジャンプやスノボなどは南国の人は今でも触れる機会は皆無だし、カーリングやリュージュ、ボブスレーなどはなおさらでしょう。

 強化費を出して国旗を背負わせ、メダルを取れという裏で「噛む」事に難癖をつけたりするのなら、少なくとも触れる機会は平等に義務教育の中に作るべきでしょう。

 定かでない「1192作ろう鎌倉幕府」などと覚えさせる歴史の授業や、実生活で使いもしない「水兵リーベ僕の船」と覚えさせる科学の授業を少し減らせばいいわけで、もっと多様な教育であれば、義務教育はもっと楽しいものになるはずだと思うんです。

 図工の時間にマンガやアニメのカリキュラムがあってもいいと思うし、音楽の時間にラップやボイパ、エレキギターに触れる時間があってもいい。

 そうすれば教師だって多様な採用枠が必要になるから職種の増加にも繋げられるし、道を見つけられる子供たちは将来的にも引きこもりや自殺だって減らせると思いませんか?

 人はだれでも「存在の証」が欲しいんだと思うのです。そのためには「存在を証明できる場所」を、いかに見つけられる環境にいるか、ってことじゃないでしょうか。真央ちゃんやキムヨナがもし、都城の片田舎で生まれていたらスケートの「ス」の字すらなかったかもしれないんですから。
 

 

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